SFびと 昭和からの来訪者

我が家に溜まったガラクタども

TVで「スーパーマン・リターンズ」を観た

スーパーマン・リターンズ」、TVでやってたね。観はじめたら最後まで見続けてしまった。大好きな映画のひとつ。公開はクリストファー・リーブが亡くなったあとだった。とにかく色々な思いがこみ上げる映画。

 

 

まず昭和の映画「スーパーマン」シリーズから始めないといけないだろう。スーパーマンはアメリカ、蘇えったアメリカだと思った。

そのころアメリカはベトナムの後で凹んでいた。暗かった、映画も。そのアメリカから「スターウォーズ」と「未知との遭遇」と「スーパーマン」が来た。そうそう、アメリカってこうゆう国だよねえ。ガキだった僕は思った。

その後のクリストファー・リーブは「ある日どこかで」を観た。しばらく見かけなくなって、忘れていたころ、落馬事故のニュースを聞くことになる。頭以外の身体すべてが動かせなくなって、退院した後の彼は車椅子で、映画でヒーローだったときとのギャップがとてもショックだった。でも彼はヒーローだった。

リハビリを続けて見るたびに元気に、活動的になっていった印象を受けた。そして難病などの医療研究に関する活動をしていて、たまにニュースになっていた。彼自身が多くの人々の希望だったのではないか。

そして亡くなる。

ぐぐったら2004年だった。同時多発テロの後か。

印象としては、テロ後のアメリカはベトナム戦争後と同様に自信と目標をなくしてしまったと感じることがあったが、彼の死は追い討ちみたいだ。

 

スーパーマン・リターンズ」の公開は2006年。まさにヒーローが帰ってきたのだ。象徴的なシーンが墜落する飛行機を野球場に下ろすところ。歓声の中でスタンドを見回すスーパーマン。流れはしなかったけれど、僕は目に涙をためていた。嬉しかった。音楽だって、お馴染みの「スーパーマンのテーマ」だし、ラストのカメラ目線まで、なんだかクリストファー・リーブが帰ってきてくれそうな、帰ってきたような、不思議な喜び。

 

同じ年。2006年、山中伸弥氏によるiPS細胞の実験が成功した。